007/スカイフォール | シリーズ生誕50周年記念作品!老犬スパイと化したボンドがMI6の存亡をかけて見えない脅威に立ち向かう

 

あらすじ

Mが過去の亡霊に付きまとわれるにつれて、007の忠誠心が試されることになる。

MI6が標的にされるなか、007はその脅威を見つけ、破壊しなくてはならない。

たとえ、その代償がいかに個人的なものであったとしても…

キャスト、スタッフ

 

キャスト 役柄
ダニエル・クレイグ ジェームズ・ボンド
ハビエル・バルデム シルヴァ
レイフ・ファインズ ギャレス・マロリー
ナオミ・ハリス イヴ
ベレニス・マーロウ セヴリン
ジュディ・デンチ
ベン・ウィショー

 

スタッフ
原作 イアン・フレミング
監督 サム・メンデス
製作 マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ
脚本 ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ジョン・ローガン
撮影 ロジャー・ディーキンス
編集 スチュアート・ベアード
音楽 トーマス・ニューマン
主題歌 アデル

「Skyfall」

興行収入

全世界で興行収入11億856ドル(約1210憶)、007シリーズ最大のヒットを記録

全世界歴代興行収入ランキング7位(2012年当時)、2012年度世界興行収入ランキング2位

日本でもダニエル・クレイグ(P・ブロスナン時代も含め)になってから最高の27憶5000万を記録するなど50周年に花を添える華々しい結果となりました

 

感想 ネタバレ有り

ロンドンオリンピック、ビートルズ50周年と、ロンドンイヤーと騒がれた2012年、007も50年周年の節目を迎えました

監督は007シリーズ初のオスカー監督サム・メンデス、主演は3度目で、すっかり自身のボンド像を作り上げたダニエル・クレイグをはじめ、『ノーカントリー』でオスカー助演男優賞に輝いたバビエル・バルデム、『ハリーポッター』のヴォルデモート役で知られるレイフ・ファインズ、10年ぶりの登場で年下に設定を変更したQ役にベン・ウィショー、ボンドの同僚の女性エージェントにナオミ・ハリスなど、豪華でフレッシュな面々が集結

 

元々、2010年~2011年に公開予定でしたが、007シリーズの権利を保有するMGMが経営難で製作が大幅に遅れる事態に

007のジンクスで偶数代のボンドは長続きしないと言われており、6代目ボンドであるダニエル・クレイグにもジンクスが襲い掛かったと思いましたが、何とか回避に成功

(2代目ボンドのジョージ・レイゼンビーは1作、4代目ボンドのティモシー・ダルトンは2作)

 

様々な災いや困難を乗り越えて完成した007シリーズ50周年記念作品「スカイフォール」

世界中から絶賛された一方で、否定的な意見も多く、賛否が分かれる作品となりました

 

自分は歴代トップクラスの出来だと思っていますが、王道の007を求めるファンからは『007っぽくない』と不評の声も出ています

007と言えばスターウォーズジュラシックパークと同様に、気楽に楽しめる娯楽映画という考えを持つ人が多いので、スカイフォールのようなダークでシリアスな作風を受け付けないという気持ちも理解できます

否定派の人の中にも『007としては失格だが、一本の映画として観れば最高』なんていう人も。

 

今作の監督を務めたサム・メンデスは前作『慰めの報酬』のマーク・フォースターに続き、アクション映画とは、ほぼ無縁の監督

いくらオスカー監督とはいえ、ジャンル違いだと上手くいかないのでは?と不安に思っていましたが、最初の予告編で良い意味で期待を裏切られました

スタイリッシュで、得体の知れないミステリアスな空気が漂う映像、007らしくない映像

「今まで見たことのない新しいボンド映画が出来るのでは?」なんて思いました

 

そして、期待をはるかに上回る傑作が50周年の節目に誕生しました

40周年記念の「ダイ・アナザー・デイ」がオマージュ全開のバカ映画に終わったことを反省したのか、50周年記念のスカイフォールは物語の展開こそ控えめですが、キャラクターの内面を描きつつ、シリーズに新しい風を吹き込み、最終的には原点に回帰する骨のある作品に仕上がっています

 

オープニングの怒涛の追走激に始まり、ボンドが任務失敗してからの恒例のタイトルクレジットへの流れは観客を一気にボンド映画の世界に引き込みましたね

ボンド映画のタイトルクレジットといえば、裸の女性が踊る少々エロチックな演出が定番ですが、スカイフォールは裸の女性こそ登場するものの、エロチックといより芸術的な表現になっており、往年のファンから007らしくないと言われらる部分かもしれません(笑)

作品を見た後に気づきましたがタイトルクレジットの中に物語の展開を暗示するアイテムが含まれているんですよね

キーアイテムとなるナイフだったり、墓石だったり、ボンドの幼少期に過ごした家だったり。

 

サム・メンデス監督がスカイフォールを制作する上で、ダークナイトの影響を受けたと語っていましたが、どことなくダークナイトを思わせる作りですよね

特にバビエル・バルデムが演じるシルヴァは一度捕まって脱走するあたり、ジョーカーを意識したキャラクターのようですし

 

久々に登場したQがボンドより、年下というのは驚きましたね

しかも、女性ファンから人気の高いキャラクターに変わってしまいました(笑)

最近はマッチョより、少しひ弱そうな優男タイプが人気みたいなのでベン・ウィショー演じるQは、現代女性の好みにフィットしたキャラクターかも知れませんね

以前のQは、M同様にボンドの父親のような立ち位置だったのでギャップが大きいですけど。

ゲームをプレイする人なら分かると思いますが、Qというより、メタルギアシリーズのオタコンみたいですよね

まぁ、メタルギアの影響ではないでしょうけど!

 

それにしても、今作で撮影監督を担当したロジャー・ディーキンスは素晴らしい仕事を成し遂げましたね

慰めの報酬がジェイソン・ボーンを意識したような細かいカット割りを連発したせいで、鑑賞しにくいカメラワークだったので、スカイフォールのワンカットでじっくりみせるカメラワークはとても見やすい映像でした

上海でのパトリスとのシルエットでの格闘やシルヴァの初登場シーンは圧巻でしたよね、DB5に乗ってスカイフォールへ向かうシーンなど、もはや芸術といっても過言ではないでしょう

 

個人的に、お気に入りシーンはMがテニソンの詩を読むところ

テニソンの詩をボンドと007シリーズに重ね合わせた演出に、劇場でグッと来てしまいました…。

まさか、ボンド映画で心を揺さぶられるなんて思ってもみませんでしたね

 

しかし、不満も多少なりあります

まず、スカイフォールのボンドは任務を失敗してばかりで、ほとんど成功させていません

ハードディスクの回収に失敗、セヴリンを見殺し、シルヴァを倒すことは成功するもMを死なせてしまうなど、これまでのような活躍ができていません

トラウマや失敗を乗り越えて、最終的にボンドがエージェントとして生き返るという見方もできるので、任務失敗も必要だった要素なのかもしれませんけどね

 

あと公開時は作品の時系列に少々混乱しました

カジノ・ロワイヤルと慰めの報酬は物語が繋がっていてボンドの若手諜報員時代の物語だったのに、スカイフォールではベテランの老いぼれ諜報員時代に突入

作中の時間の経過は不明ですが、慰めの報酬からスカイフォールまでリアルタイムでは4年経過しています

たった4年で、若手からベテランに変わってしまうのか?

 

さらに、Qから「ペン型爆弾がお好み?」とゴールデンアイで登場したアイテムを語られたり、アストンマーチンに搭載したマシンガンが突如登場したりと、ダニエル・クレイグ版007なのか、コネリー~ブロスナン時代の007なのか余計に困惑しました

3年後に公開した『スペクター』でカジノ・ロワイヤルからスペクターまで繋がりがある作品だと判明しましたけど

 

スカイフォールに否定的な意見もありますけが、アストンマーチンDB5の登場やQとマネーペニー復活、コネリー時代を意識した部署など王道のボンド映画への回帰を心がけており、けして過去のボンド映画を否定した作品というわけでもありません

むしろ、シリーズの伝統を現代風にアップデートして蘇らそうという粋な演出だと思います

 

過去に007シリーズ終了の危機は何度もありましたが不死鳥の如く蘇った007シリーズ

ラストに新しいMから新たなミッションを依頼され「喜んで」と言ったボンドのシーンは50周年を祝福しつつも、新たな歴史の一歩を歩み出した、そんな瞬間に見えました

ガンバレルの後に、画面に映し出された50周年ロゴは、これまで支えてくれた多くのファンへ、感謝の気持ちをこめた最高の贈り物ではないでしょうか?

個人的に大満足なボンド映画でした!

 

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