『貞子vs伽椰子』の感想、ジャパニーズホラーの2大巨頭が激突⁉ネタ映画と思いきや正当なホラー、最後は予想外の結末へ

あらすじ

女子大生の有里(山本美月)は、あるビデオを再生する。それは、観た者に貞子から電話がかかってきて、2日後に死ぬという「呪いの動画」だった。一方、女子高生の鈴花(玉城ティナ)は引っ越し先の向かいにある「呪いの家」に入ってしまう。霊媒師の経蔵(安藤政信)は二つの呪いを解くために、呪いの動画の貞子と呪いの家に居る伽椰子を激突させようとするが……。

 

キャスト、スタッフ

キャスト 役柄
山本美月 倉橋有里
玉城ティナ 高木鈴花
佐津川愛美 上野夏美
安藤政信 常盤経蔵
菊池麻衣 珠緒
甲本雅裕 森繁新一
堂免一るこ 法柳
七海エリー 七海エリー
遠藤留奈 伽椰子
芝本麟太郎 俊雄

 

スタッフ
原作 鈴木光司
監督/脚本 白石晃士
音楽 遠藤浩二
撮影 四宮秀俊
編集 和田剛
主題歌 聖飢魔Ⅱ『呪いの̪シャ・ナ・ナ・ナ』
製作/配給 KADOKAWA

 

興行収入

 

 

 

感想(ネタバレ有り)

ついにホラー映画ファンの夢が実現(笑)

ジャパニーズホラーを牽引してきた貞子(リングシリーズ)伽椰子(呪怨シリーズ)が奇跡の共演

ホラー映画ファンの間で貞子と伽椰子はどっちが強いのか?呪われる家で呪いのビデオを再生したらどうなるのか?など度々議論されることがありましたが、まさか公式で作られるとは予想外の展開

 

何年も前から企画自体は存在したみたいですが、リングも呪怨も版権元が違うので中々製作が進まなかったみたいですね

2016年にエイプリールフールネタで作った企画が予想以上に反響が多かったことに後押しされて、ようやく実現にこぎつけた見たいです

 

メガホンをとった白石監督はツイッターで自ら監督を立候補したとか。ただ、立候補したわりに日本のホラー映画はあまり観ていないというトンデモナイ発言には驚きましたけど

 

今作は角川映画40周年記念作品の一つとして製作され、主演の安藤政信は舞台あいさつで、同じ40周年記念作品『セーラー服と機関銃』や『劇場版MOZU』が大コケしたことを自虐ネタにしつつ、貞子vs伽椰子は成功してほしいと祈願してました

 

いつもの試練を乗り越えて実現したホラーファン待望の企画はどのような仕上がりになったのか?

ここから感想を述べてていきますね

 

鑑賞前はネタ映画だろと心のどこかで馬鹿にしてました、すみません!

貞子vs伽椰子、なんと正当なホラー映画でした

 

貞子3Dシリーズ以降、貞子はゆるキャラ化して、それにつられるように伽椰子もプロレスラーとプロレスをやったりと完全にイメージ崩壊していましたが、今作では目新しさこそ無いものの、貞子も伽椰子も本来の姿を手堅く描かれていました

 

両者の設定は多少変化してましたが、スムーズに貞子と伽椰子をぶっつけるには仕方がない変更なので特にツッコミません

 

今作の主人公は2人、山本美月演じる女子大生の有里と玉城ティナ演じる女子校生の鈴花

有里は貞子、鈴花は伽椰子に呪られることになります

 

物語は貞子パートと伽椰子パートで交互に展開し、最後に激突する流れなんですけど、初見の時はワクワクしましたよ

貞子と伽椰子が同じ世界にいる!ここからどう対決にもっていくのか?みたいなノリで(笑)

 

中古で買ったビデオデッキの中にあった古いビデオを再生してしまい、貞子に呪われる流れは自然で良かったですね。最近の家庭だとビデオデッキなんてありませんから貞子を登場させるのに一苦労

 

一方、伽椰子は呪いの家に如何に呼び込むかがポイントなので、呪いのビデオほど設定に苦労しないのが救い

オリジナル版だと伽椰子の名前を出しただけで呪われるチートじみた存在ですけど

 

あと今作では、お祓いという両シリーズでは珍しい演出があるんですよ

良く考えるとリングや呪怨でお祓いって今まで無かったと思うんですよ

 

そして、その珍しいお祓いのシーンは無駄に暴力的です(笑)

貞子の呪いがかかった夏美(有里の友人)に無理矢理、水を飲ましまくり、ビンタして、止めに入った有里にも何故か強烈なビンタをお見舞い

劇場でクスクスと笑いが出てましたが夏美が凶変してからはホラーらしい展開に戻り、再び不気味なホラーテイストへ…と思ったら、お祓い失敗後に登場する安藤政信演じる霊能者の常盤経蔵と助手の珠緒が、良くも悪くもこの映画を独特な作風に変貌させてしまいます

 

霊能者に見えないチャラい経蔵と盲目の少女珠緒は白石監督のアイデアでしょうね。今作で一番ファンの多いキャラで、スピンオフを作ってほしいという意見も出るくらい

でも、珠緒の盲目という設定はかなり雑な感じでしたね

 

経蔵は貞子の呪いは簡単に解けない、同等の強い呪いをぶっつけて消滅させると提案

客席は騒めきます、そうです、あの名(迷)セリフ「化け物には化け物をぶっつけんだよ」が登場し、いよいよ対決へと動き出します

 

伽椰子パートの鈴花はすごいお人好しで、行方不明になった小学生の姿を呪いの家で目撃すると真夜中の時間帯にも関わらず、一人で救出に向かってしまいす

あんな不気味な家、真夜中に一人で乗り込むとか度胸がありますよね

後で、鈴花の父親と母親も駆けつけるのですが、伽椰子と俊雄の餌食に…

 

経蔵が呪いの家に視察した際、オリジナルの呪怨に比べて俊雄が弱体化された演出がされていましたが、一般の人間はパワープレイで葬る恐ろしい姿を披露

伽椰子は通常通りの登場でしたが、駆けつけた経蔵が夏美のお祓いの時に入手していた貞子の髪を使い、伽椰子を一時的に追い払うことに成功したシーンは間接的とは言え貞子と伽椰子が接触したので劇場は大盛り上がりでした

 

生き残った鈴花は有里とともに、貞子とカヤ子の呪いを打ち消す為に経蔵の提案を受け入れるのですが、ここで一つ疑問

既に有里も鈴花も1つ呪いをかけられている状態なら、どっちか1人が両方の呪いにかかれば済む話では?まぁ、大人の事情で2人に呪いをかけたのでしょうけど(笑)

 

有里と鈴花は呪いの家に入り、呪いのビデオを観ることになるのですが、空き家である呪いの家に電気って通ってるのか?バッテリーか何か持って行ったのか?

これは結構、上映終了後にツッコまれてました(笑)

 

呪いのビデオの再生が終わると、劇中も館内も静けさに包まれましたが次の瞬間、有里と鈴花の横に俊雄が登場し絶体絶命のピンチ

どうなる?と思っていたら砂嵐のテレビ画面が拡大し、無数の髪の束が出現で観客のテンションは一気にヒートアップ、無数の髪は俊雄に絡みつき、一瞬でテレビ画面に引きずれ込み瞬殺

貞子強し!これまで多くの人間を苦しめてきた俊雄もジャパニーズホラーの先輩である貞子の前に無力と化す

しかし、俊雄はあくまで前座で本番はここから

 

貞子が久々にテレビから登場すると、すかさず伽椰子も階段から登場

ついに、ジャパニーズホラーの黄金期を支えてきた二人が相まみえる…が!

その対決結果は期待していたものと違った

 

先制攻撃は伽椰子でしたが、まさかの貞子にヘッドロックをかけて引きずりこむパワープレイ

再び姿を見せると、体中に貞子の髪が巻き付き伽椰子は這いつくばって苦悶の表情、そして、貞子の目を見た伽椰子は爆発

伽椰子の苦しんでいる姿って貴重ですよね、いつも無双してますし

 

これで終わり?いえ、この後にとんでもない結末が待っていました

経蔵は最初の計画を諦めて次の計画、一人の体に貞子と伽椰子を取りつかせて井戸に沈めて封印する禁断の手段に出る

有里は自ら犠牲になると志願、鈴花もそうだけどみんな正義感が強いな

 

あっという間に貞子と伽椰子に挟まれた有里は両者が猛スピードの突進を掻い潜り、井戸の中へ

貞子と伽椰子は互いの肉体が衝突し、タコのような得体の知れない姿に変貌

 

二人の衝突した衝撃で経蔵は体が真っ二つに…

 

得体の知れない化け物は吸い込まれるように井戸の中へ、有里は涙を流して死を覚悟するのですが有里の涙は演じた山本美月の本物の涙だそうです、加工で涙を作れたみたいですが山本美月が感情を高めて涙を流したとか。女優魂ですね

 

鈴花が井戸に蓋を閉めて得体の知れない化け物の封印に成功

めでたし、めでたし…と思いきや

 

地鳴りのような音が響き、井戸の蓋が外れて貞子が再び姿を現すが、よく確認すると姿は貞子、声や動きは伽椰子

 

そう、二人は激突して井戸の中で融合したのだった…って何じゃそれゃ⁉

ちなみに合体後の名前は『さだかや』だそうです、ここまでいい加減に振り切ると清々しいですね

 

貞子によって葬られた俊雄もどさくさに紛れて復活、生き残ったと思った鈴花も、さだかやの餌食となり、誰も助からないバッドエンドで物語は幕を閉じます

 

エンディングは聖飢魔Ⅱが歌う『呪いのシャ・ナ・ナ・ナ』と最後までやりたい放題

 

貞子と伽椰子は決着はつきませんでしたが、内容的に貞子が優勢でしたね

生前から特殊能力をもっていた貞子とストーカー気質の主婦だった伽椰子ではレベルが違いますからね

 

決着を付けてしまうと今後のキャラクターのイメージにも影響が出てしまうので、大人の事情で引き分けにせざるを得ないのでしょう。古い例えだと、ゴジラvsキングコング見たな感じで

 

貞子3Dやマンネリ気味だった呪怨シリーズで期待値が下がっていたこともありますが、想像以上に面白い作品でした

ホラー映画で面白いというのもおかしいですけど、キッチリ両者のお約束を守りつつ、2つの世界観を一つにまとめて色々な制約がある中で、できる限りのことをやりきった本作は、ホラーファンでなくとも、一度は見る価値があると思います

 

一番期待していた貞子と伽椰子の対決があっさり終わったことは不満でしたが、タイトルの怪しさとは打って変わって、本編はしっかりとしたホラーだったことが好印象に繋がりました

 

王道のホラー要素とエンタメ性を兼ね備えた『貞子vs伽椰子』は近年の低迷しているジャパニーズホラーの中では、かなり力作に入るのでは?

 

皆さんも暇な時にでも一度鑑賞してみてください、少なくとも貞子3Dより全然マシです(笑)

『リング』の感想、原点にして頂点、ジャパニーズホラーの傑作‼

2020年6月6日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA