『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』の感想、伝説のドラマをアニメ化も「君の名は。」の二番煎じで終わる

あらすじ

夏休みの登校日。中学生の典道と祐介は、なずなの前で競泳対決をすることに。典道は、競争のさなかに水中で不思議な玉を見つける。一方祐介は競争に勝ち、なずなに花火大会に誘われる。放課後、皆が打ち上げ花火のことで盛り上がっている中、なずなが母の再婚に悩んでいることを知る典道。どうすることもできない自分に典道はもどかしさを感じ、ふいに玉を投げると、なぜか競泳対決の最中に戻っていた。

 

キャスト、スタッフ

 

キャスト 役柄
広瀬すず 及川なずな
菅田将暉 島田典道
宮野真守 安曇祐介
浅沼晋太郎 田島純
豊永利行 和弘
梶裕貴
花澤香菜 三浦晴子先生
立木文彦 花火師
松たか子 なずなの母

 

スタッフ
原作 岩井俊二
総監督 新房昭之
監督 武内宣之
助監督 城所聖明
脚本 大根仁
企画・プロデュース 川村元気
撮影監督 江上怜、会津孝幸
音響監督 鶴岡陽太
編集 松原理恵
配給 東宝
アニメーション制作 シャフト

興行収入

公開初日に13万3000人を動員、興収1億7000万円を記録し、最終興行収入は40憶も狙えるスタートだったが、翌日以降は失速

公開3日間で4億6000万、と中々の数字だと思いますが、スタッフや声優陣、公開前の大々的な宣伝を考慮すると物足りなさを感じます

最終興行は15億9000万を記録したので、興行的には成功したと思いますけど、前年の『君の名は。』のような社会現象を巻きを起こすほどなヒットは記録できませんでした

主題歌の『打上花火』はオリコンに連続チャート入りして、2017年を代表する大ヒットソングとなりましたけど…

感想(ネタバレ有)

公開前は2017年版「君の名は。」などと呼ばれて、話題でしたが公開すると一転、酷評の嵐…

この映画の企画自体は「君の名は。」よりも前に開始していたので、けして二番煎じというわけではありませんけど(朝の情報番組だかなんかで、プロデュースが必死にアピールしてました)

ただ、前年に同じアニメーションであれだけ大ヒットを記録されると、やはり世間は比較したり、同じような物語を期待してしまうんですよね

「君の名は。」のプロデューサーだった川村元気さんが、この映画にも携わったことが影響してか宣伝や予告が、どことなく「君の名は。」っぽいんですよ。予告編の後半に主人公とヒロインがセリフを交互に発していく流れなんか特に。

この映画が必要以上に酷評された原因って、「君の名は。」っぽい作品を観客に期待させてしまったことにあると思うんですよ。宣伝の仕方や作品の紹介が変な先入観を植え付けてしまったように思えます

実際、映画の内容自体は傑作ではないけど酷評するほど悪くもない仕上がりなので。

公開時、作品を擁護する人の中に「打ち上げ花火は文学映画」と表現した人がいましたが言いたいことは何となくわかります(笑)

「君の名は。」は1~10まで劇中で答えをだしているシンプルな作品で、「打ち上げ花火」は観客の解釈で物語を補完する少々小難しい作品かな?と自分は思っています

 

ここから鑑賞後の個人的な感想に入りますけど

最近のアニメらしく絵は奇麗で、劇中のBGMもクオリティは高いと思いましたけど、肝心な物語に決定的な見せ場というか、盛り上がりがないのが世間的に受けなかった原因でしょうね

物語の核でもある、失敗をやり直すために何度も同じ日をタイムリープする設定も、今となっては目新しいものではないですし、同じようにタイムリープを題材にした時をかける少女シュタインズ・ゲートと比べると、タイムリープの動機が弱く感じてしまいます

 

主人公の典道がヒロインのなずなを好きになったのは美人だからとか、大人っぽい色気だとかで何となく成立しますけど、なずなの方は何故、典道を好きになったのか?そもそも好きなのか?

互いを好きになる理由や接写がないから違和感がでてくるんですよね、基礎的な部分はしっかり描いてほしい

ラストの典道の行方に関しては、カタルシスも生まれて良い終わり方だと思いますけど

 

ただ、酷かったのはクライマックス。酔っぱらった花火師がもしも玉(タイムリープに必要な道具)を打ち上げて、典道となずなの淡い2人の世界が終わりを迎えるって…

これは最悪、完全に投げやりじゃないかとツッコミたくなりました。時かけと被りますけど、もしも玉には使える制限があって、ラスト1回、典道が願った世界とは⁉…のがシンプルで切なさやロマンチックなムードだって出たはず

素直に、ドラマ版『打ち上げ花火』をそのままリメイクしとけば良かったように思えます。

変にアニメオリジナル要素を入れて原作の良さを消してしまった気がしてならない

 

菅田将暉や広瀬すずの声優に違和感という意見もありましたけど、自分はそこまで気になりませんでした。未来のミライのクンちゃんに比べれば全然マシ‼

 

結果的に「打ち上げ花火」は、観客に「君の名は。」の残像がまだ残っている時期に公開したのが敗因でしたね。「君の名は。」より前か、もう1年公開をずらしていたら、極端に比較されることもなく、純粋に「打ち上げ花火」単体で良い、悪いの評価がされたんじゃないかな?

製作会社からすれば、ビジネスだから便乗できるものは便乗しようと、二匹目どじょうを狙いに行ったのかもしれませんが。(この年の春に公開したひるね姫も同様)

唯一の救いはDAOKO×米津玄師が手掛けた主題歌「打上花火」がヒットしたことぐらい、正直、主題歌でだいぶ救われたと思いますよ。

 

8月7日に金曜ロードSHOWで放送するみたいなので、興味がある方は鑑賞してみては如何でしょうか?

視聴率は5%~8%くらいと予想

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